芸術鑑賞の最近のブログ記事

先日、渋谷ヒカリエの小山登美夫ギャラリーで開催されている「デヴィッド・リンチ展」に行ってきました。

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デヴィッド・リンチと言うと映像作品を思い浮かべる方が多いはず。
私もその一人だったのですが、昨年パリで見学させていただいたリトグラフ工房「idem paris」に行ったとき、この工房で彼が作品を制作していると聞きびっくりしたのを覚えています。たまたま工房に隣接しているギャラリーで彼の作品展も開催しており、思いがけず素敵な作品たちを見ることができました。
(idem についてはblogにもまとめています。こちら

デヴィッド・リンチの平面作品はパリでしか見られないのか...と思っていた矢先。日本で展覧会をするという話を聞きつけ、いざ行ってきました!

ヒカリエは出来たばかりで、ギャラリーもフロアも綺麗でおしゃれ~
フロアにはギャラリーがいくつかあり、フロア全体がクリエイティブな空間という感じです。
まずギャラリー入口にある展示紹介の映像(デヴィッド・リンチ出演)が面白い。
作品はリトグラフと水彩画が数十点ありました。デヴィッド・リンチの世界観、黒色の中にある奥行き感。とっても素敵でした。絵の世界に吸い込まれます。
個人的には、デヴィッド・リンチの描く文字がお気に入りです。書体のフォルム、文字と文字との空間が絶妙で、かわいいんだけどあの世界にあっている。

平日の昼間なのにギャラリーは人が多くてにぎわっていました。
無料で観られるのも嬉しいですね~

展示は、7/23まで。次回は奈良美智さんの版画展だそうです。
立地もよいし、こちらのギャラリーはたびたび通うことになりそうです!


先日、たばこと塩の博物館で開催されているイラストレーターの展示「わたしの句読点2」を観に行きました。

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TIS(東京イラストレーターズソサエティ)という団体に加入している方々総勢171名の展示で、今回のテーマは「食」。この団体はプロ中のプロが集まっているので、とても見応えがありました。食べ物に対する考え方、思い、選ぶモチーフ、画法もいろいろで、勉強になりました。
これだけたくさんのイラストレーターさんの作品が集まることもなかなかないので、イラストにあまり詳しくない方でもとても楽しめると思います。

そして、この展示の一環としていくつかトークショーが開催されたのですが、なんと「三谷幸喜さん×和田誠さん」のトークショーに当たったので、展示と合わせて参加してきました。

食がテーマだったので、1995年に放映された「王様のレストラン」第5話を観覧。もう17年も経つのですね、信じられない!久しぶりに観たのですが、三谷幸喜さんならではの面白い要素がたくさん詰め込まれていて、でもホロリとする部分もあり、また全部みたくなりました。そのあとはトークショー。王様のレストランの制作の裏話し、古畑任三郎の裏話し、朝日新聞連載の「ありふれた生活」の裏話しなどを聞き、あっという間の1時間でした。

 とても楽しませていただきました。そして、私もTISに入れるようなイラストレーターになりたいと強く思った1日でした。

 頑張るぞ~!!


先日、三菱一号美術館でトゥールーズー=ロートレック展を観ました。

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ロートレックは19世紀末に活躍した画家で、モンマルトルの劇場などのポスターが有名です。
今回の展示は、ポスターとリトグラフがメインで、そのほとんどが三菱一号美術館の所蔵と知りびっくり!
当時のモンマルトルの雰囲気、ポスターのグラフィックとしての美しさ、独特の線と鮮やかな色にとても魅了されました。
また、ロートレックが過ごしたフランスのアルビの街にも焦点を当てた展示でした。
アルビにあるロートレック美術館...いつか行ってみたいです。
三菱一号美術館も明治時代の建物を利用したとても趣のある美術館で、展示も建物も楽しめます。

展示に行くと思うのが、ロートレックを始め有名な画家はやはりデッサンがとても上手い。そして、日本の浮世絵から影響を受けている人が多いです。

私もデッサン&日本の美術について改めて勉強しなくては...!と実感する展示でもありました。


紙ガール展

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先日、紙の専門商社「吉川紙商事」さんで開催されている「紙ガール展」にお邪魔してきました。
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この展示は、吉川紙商事の社員の方が集めている「紙を使った製品」を展示し、
社内の方々に紙の多様性を知ってもらうという試みから開催したそうです。

社内の方々向けとの事でしたが、社内ではない私もとても楽しむ事ができました。
ノート、ペーパーナプキン、フライヤー、雑貨、ショップバック などなど...
ついつい集めてしまうのが共感できるくらい、かわいいものばかりが集まっていました。

また、吉川紙商事の社員さんがご案内してくださったので、どういった紙を使っているのかなども教えていただくことができ、とても勉強になりました。

小さい頃から紙の製品を集めるのが大好きで、紙を選ぶ時のワクワク感を思い出しながら、
楽しく拝見する事ができました。

残念ながら展示は明日(9/30)までなのですが、またの機会に開催してくださることを願っております!


先日、新宿にある損保ジャパン東郷青児美術館へ「モーリス・ドニ -いのちの輝き、子どものいる風景-」展を観に行きました。

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モーリス・ドニは1870〜1943年に活躍した画家。
印象派のあとに活躍した前衛芸術グループ「ナビ派」のメンバーです。

以前フランスにいった際、パリから30分ほど離れた サンジェルマンアンレーというところにあるモーリスドニ美術館で彼の作品に出会ってから魅了され、私は今回の展示をとても楽しみにしていました。

私は、彼の作品の色とその色の使い方にとても感心しています。
緑やピンクの発色のよい色がとても効果的に使われています。100年近くも前の作品なのに、斬新で新鮮に見える色使いにはとても魅了されます。
そして、洋服の模様の扱い方が平面的で面白かったり、子どもに対する深い愛情が読み取れたり...心を揺さぶられる作品がとても多いです。
今回は個人蔵の作品が多い事もあり、見た事のない作品が多くとても楽しめました。

日本ではあまり知名度が高くない画家ですが、とても見応えのある展示だと思います。
ご興味のある方はぜひご覧下さい!

先日、横浜そごう美術館に「リサとガスパール&ペネロペ展」をみにいってきました。

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リサとガスパール、ペネロペは絵本の主人公たち。リサとガスパールはうさぎのような動物、ペネロペはコアラ。
この主人公たちがとてもかわいくて、やんちゃで純粋な子どもの姿には思わずほほえんでしまいます。

リサとガスパールシリーズは10周年だそうで、私が小さい頃に絵本で見る事はありませんでしたが、大人になって書店に並んでいるのを見たとき、絵のタッチと主人公が愛らしく、何冊か読んでいました。

美術館では原画が飾られていて、とても色鮮やかでうっとりしました!
ゲオルグ・ハレンスレーベンさんの絵は、光がとても綺麗で、
特に2009年の「リサとガスパール えいがにいく」の絵は、
映画館の中の独特の光がとても綺麗でした。
主に油彩とアクリル画が多く、絵本になる前のスケッチや試作なども見る事ができ楽しかったです。
また、絵本の舞台がパリであることが多く、パリ好きの私にとっては場所を発見するもの楽しみの1つです。

リサとガスパールシリーズは夫婦で作られているのですが、美術館ではお二人のインタビュー映像があって、住まいとアトリエを一緒にしている生活について話されていました。
ゲオルグ・ハレンスレーベンが「子ども存在を感じながら仕事ができることが私にとっては大事」とおっしゃってたこと、奥さんであるアン・グッドマンさんが、「子どもが親の仕事を見られる環境があることが大切」とおっしゃっていて、同じ制作者として、生活と仕事との関わりについての考え方も勉強になりました。

先日、上原ひろみさんのライブにいってきました。

上原ひろみさんはジャズピアニストで、グラミー賞を受賞されてご存知の方も多いと思います。

私は、上原ひろみさんのことは前から知っていたのですが、TV番組で演奏を聴いてから衝撃と感動を受け、TVでこんなに感動するのだから絶対に生演奏を聴いてみたい!!とずっと思っていました。

そして、先日ついにその夢が叶いました。
東日本大震災のチャリティーライブとして急遽決定したライブ。
連絡した時にはすでに席がほとんど埋まっていましたが、なんとかチケットを取る事ができました。

ライブ会場は、東京駅近くにある「COTTON CLUB」というところで、
ここがまたとっても大人な雰囲気で素敵!!会場にいるだけでテンションがあがります。
↓会場外には出演者の写真が飾られていました

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そんな中で、上原ひろみさん登場。
やっぱり生は全然違いました。
迫力があって楽しくて、繊細でもある。あんなにもピアノって自由に表現できるものなんだ!と感心されっぱなし。
上原ひろみさんは本当に本当にピアノが大好きで、その気持ちが溢れ出ていて、こっちも聴いていて自然と笑顔になるし涙も出そうになりました。いや、出ていました(笑)
そんなこんなで、あっという間の1時間。
本当に素敵な夜でした。

表現方法は違うものの、同じ表現者としてとても素敵なパワーをもらいました。同年代ということもあって、私も頑張ろう!!という気持ちにもなれました。
いつか上原ひろみさんの演奏でライブペインティングとかできたらいいなぁ...なんて妄想も広がるのでした♪


シュルレアリスム展

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先日、国立新美術館で開催している「シュルレアリスム展」に行ってきました。

シュルレアリスムというと、ダリ、マグリット、ミロが思い浮かびます。今回の展示では他にも多くのシュルレアリスムの画家の作品が見られました。

私が特に気になったのが、「ヴィクトル・ブローネル」という画家。
気に入ってポストカードを購入。こんな感じの絵です。

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モティーフについて という絵なのですが、とてもおもしろい。この設定自体なかなか思いつかないし、この生々しい感じが、変な雰囲気を醸し出しています。
ヴィクトル・ブローネルは、片目のない自画像を描き、数年後に仲間たちのけんかで巻き込まれ、本当に片目を失ってしまったそうです。自分の絵で予言をしてしまった...意識から離れて普段気づかないところにある現実が出現するというシュルレアリスムの思想と重なります。
彼の作品は、十数点の作品が展示されており日本でこれだけ展示されるのはめずらしいそうです。

シュルレアリスムの絵画からはイラストに活かせる考え方や手法がいくつもあります。
特に、異質なものが混ざり合うことで既存の概念を超えるという手法は、アイデアを出す時に常に意識していたい!と思えるものでした。
芸術作品をたくさん鑑賞して、日頃の活動にいかしていきます!

他にも面白い作品が盛りだくさんあり、とても見応えがあります。


初の落語!

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先日、四谷にあるカフェ「homeri」さんで落語をきいてきました!

homeriさんは寄席ではなく、おしゃれなカフェなのですが、
落語やライブなどいろいろなイベントをされていて、落語は早4回目だそうです!

落語を生で聴くのは初めて。
なんとなく聴きに行くには敷居が高い...でも手軽に聴けるなら聴いてみたい!
ということで、今回の催しは、私のような落語初心者にはとてもよかったです。

会場は全席満席!homeriさんのおいしい飲み物もいただきながら、
三遊亭歌太郎さんの落語を1時間で3話ききました。
初落語、終始わらいっぱなしで、おもしろかったです!
話しと身振り手振りだけなのに、その場面が映像のように想像できて、
すごく奥深いなぁと思いました。
震災があり思いっきり笑う事も減っていたので、とても貴重な時間となりました。

落語は月1で開催されているそうです☆次回は5/11(水)夜です!
気軽に落語を聴いてみたい方はぜひ!
私ももっと落語の世界を覗いてみたいです♪

あと、homeriさんには私のイラストも飾らせていただいております♪

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先日、東京国立近代美術館に「岡本太郎展」を観に行ってきました。
今年は岡本太郎の生誕100周年ということで、世の中的にも注目されています。

岡本太郎の作品は、渋谷駅の壁画、青山のこどもの城、太陽の塔くらいしか見たことがなかったのですが、作品からみなぎるパワーに興味があったので、 展覧会に行ってみました。

展示は、岡本太郎が戦った数々の「対決」ごとに作品が飾られていました。
油彩画から彫刻、太陽の塔のミニチュア、CMやTVに出ていた時の映像、執筆した書籍などなど、岡本太郎の多くの側面を見る事ができます。

私が印象的だったのは、岡本太郎の芸術に対する姿勢で、
フランス滞在中にピカソの絵に出会い感動したそうなのですが、ピカソを模倣するのではなく、哲学や精神学を学び芸術とは何かを問う事で超えようと思ったこと。
芸術は無料でなければいけない、大衆のものでなければいけない、という精神のもと、パブリックアートに注力していったこと...など、
一貫した精神をもって芸術に取組み、それに対する障害があればぶつかっていく姿勢がとても強く印象的でした。
あと1つ、とても気になった作品がありました。
それは、徴兵されていたころに上官を描いた肖像画。
岡本太郎のパワーみなぎる作風はまったく感じられず、写実的に描かれた絵。岡本太郎のようなパワーを持つ人でも、戦争という状況は、芸術家のクリエイティブな思考を殺し、抑制させてしまう環境であることを痛感しました。

会場には若い人たちも多く、岡本太郎のパワーや姿勢といったものが亡くなった後でも息づいているんだなぁと思いました。

「芸術は爆発だ!」など、数々の名言を残した岡本太郎。
展示の最後には、言葉を持ち帰る事ができます。
私のはコチラ↓ 岡本太郎に喝を入れてもらった気がします!!

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