昨年の12月中旬に、大好きなフランスと初めてのドイツを旅してきました。
この記事では、旅で一番の出会いと言っても過言ではない、パリのリトグラフ工房「idem paris」さんをご紹介します。
今回の旅は、友人がフランスに在住しており、その友人のさらに友人繋がりで紹介いただきました。
idemはとても歴史が古く、ピカソやマティス、ロートレックのリトグラフも制作していた所。
今では少なくなった石版での印刷を行っている貴重な工房でもあります。
場所はモンパルナス、最寄り駅はエドガーキネ。ここ界隈は、レオナールフジタなどが住んでいたことでも有名です。
idemの入り口はこんな感じ。大通りから少し奥まっているので、うっかりしていると通り過ぎてしまう!
中に入ると、外見とは一転、とても広くて天井も高く開放的な空間!
そして立ちこめるインクの香り。初めてなのに、なんだか懐かしいような雰囲気にとっても魅了されます。
入り口には石版がすらっと並んでいました。
工房に入り、さっそくidemのスタッフの方(日本人)をご紹介いただいたところ、
なんと、私と同じ大学・学部出身で、学年も一つしか変わらないことが判明...
同じ時期に一緒に学んでいたことになります。あまりの偶然にびっくり!!
その後、その方に工房を案内いただきました。
まずは印刷機が何台も並んでいる制作場。
印刷機はこちら。もちろん現役で稼働中。とても重厚で年期が入っています。
ガシャンガシャン...という大きな音を出しながら印刷をしていました。
驚いたのが、印刷機についていた「インクのつらら」。
長年の時を経て、インクがつららになっているのです。
たくさんの作品が産まれてきたことを物語っています。
そして、これも圧巻だった「本棚」ならぬ「石版棚」!
今までたくさんの人たちが制作してきた石版がずらっと並んでいる姿は圧巻でした。
その後は、作家さんが制作などを行ったりする作業場や屋上、事務所、併設するギャラリーをご案内いただきました。
あちらこちらにさりげなく有名なリトグラフが飾ってあって、びっくり!
併設のギャラリーではデヴィッド・リンチのリトグラフが展示してあり、ここで制作もされていたそうです。
終始感動と驚きの連続だったのですが、さらに驚いたのが、私の大好きなサヴィニャックのリトグラフを制作していたとのこと。
しかも、本人立ち会いのもと刷ったそうです!
刷ってから10年ほど経っているのに、とても綺麗な色味で、自分のお土産に以下の1枚を買いました。
おまけで、idemで印刷したというピエール・エルメの販促のリトグラフと、
マティス美術館でも販売している絵はがきもいただきました。
写真はピエール・エルメのもの。マカロンと動物たちが愉快です。
こんなに有名な方ばかりが制作しているので敷居が高いと思いきや、
私でも制作できるとのこと!次回パリを訪れる際は、絶対制作したい!
創作欲が沸いてきます!!
最後に、工房の近くのお店で食べたガレット♩
とても素敵な旅での出会いでした。
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